工場の断熱対策をしようと思っても、どのような施策が最適か迷ってしまう方も多いでしょう。
そもそも「断熱」と「遮熱」の違いが明確にわからない方もいますよね。
当記事では工場の断熱対策3選を費用相場まで含めてお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。
「工場の断熱工事を検討している」
「工場の断熱対策のアイデアがほしい」
「工場の断熱対策で、費用対効果が合うものを選びたい」
このように悩んでいませんか。
工場の断熱をしようと考えても、具体的にどのような対策をすべきかアイデアが浮かばない方も多いでしょう。
当記事では、断熱についての詳しい説明から工場の断熱対策4選、断熱を行うメリットまでお伝えします。ぜひ参考にしてみてください。
工場の断熱とは
工場の断熱とは、空調効率を良くして光熱費を下げるために行うものです。
夏に外の暑さが室内に伝わったり、室内の涼しさが外に逃げたりするのを防ぎます。
冬には外の寒さが室内に伝わって室内の暖かさが外に逃げるのを防ぐことも可能です。
ときどき倉庫の断熱をDIYで行っている人がいますが、工場の規模では不可能です。
きちんと専門業者に依頼して、効果的な断熱対策を行いましょう。
工場の断熱と遮熱の違い
ここからは工場の断熱と遮熱の違いをお伝えします。「断熱」と「遮熱」の違いは以下のとおりです。
● 断熱とは熱の移動を抑えること
● 遮熱とは外の熱を遮断すること
2つの違いがわからない方に向けて、それぞれ詳しく説明します。
断熱とは熱の移動を抑えること
「断熱」は工場内外の熱の移動を抑えることをいいます。
断熱すると、夏の暑さや冬の寒さが工場内に伝わりにくくなり、空調効率の向上が期待できます。
断熱ができていないと、いくら冷房を効かせても暑いと感じたり、暖房をつけても底冷えしたりします。
夏の暑さ・冬の寒さを工場内で感じにくくするのが断熱、と覚えておきましょう。
遮熱とは外の熱を遮断すること
「遮熱」とは外の熱を遮断して暑さをカットすることです。
真夏の太陽の日差しから伝わる暑さを遮って跳ね返すイメージです。
ただし、暖房を使用していない工場では冬の寒さ対策になりにくい点に注意しましょう。
暑さ・寒さ両方に効果的な対策をしたいなら、断熱工事がおすすめです。
工場の断熱・遮熱対策4選
この章では工場の断熱・遮熱対策に効果的な方法を4つお伝えします。
● 屋根や外壁に断熱塗料を塗る
● 天井や屋根に断熱材を入れる
● 天井や屋根に遮熱シートを入れる
● 断熱効果が高い窓に変える
具体的な断熱・遮熱アイデアがほしい方は、1つずつ見ていきましょう。
屋根や外壁に断熱・遮熱効果のある塗料を塗る
屋根や外壁に断熱・遮熱効果のある塗料を塗れば、熱エネルギーの移動が抑えられて光熱費が抑えられます。
メンテナンス計画に組み込んで対策しやすい点が最大のメリットです。
7〜10年に1度の通常の塗装メンテナンスの際に塗料を変更するだけで、手軽に対策できます。
断熱塗料の相場は、1平方メートルあたり3,000円から6,000円程度です。
天井や屋根に断熱材を入れる
工場や倉庫の壁・天井・屋根に断熱材を入れる方法もおすすめです。
天井や屋根から下の空間が断熱されるため、工場全体の空調効率が上がります。
グラスウールやロックウールなどの断熱材を天井や屋根に入れる方法で、厚みがあるほど断熱性能も高まります。
断熱材を入れるために必要な1平方メートルあたりの平均的なコストは、4,000円から8,000円程度です。
天井や屋根に遮熱シートを入れる
断熱材の代わりに、工場の屋根に遮熱シートを入れる方法もあります。
遮熱シートは1平方メートルあたり2,500円程度なので、断熱材よりもコストが抑えられる点が魅力的です。
断熱ではないため冬の寒さ対策には少々物足りないと感じる場合もありますが、断熱材が高すぎると感じる方は遮熱シートを選びましょう。
断熱効果が高い窓に変える
断熱効果が高い窓に変えるのも1つの手です。
2枚のガラスを使った複層ガラスなら、断熱効果が高いものもたくさんあります。
費用相場は1箇所8〜15万円で、窓ガラスを交換するだけなので工場の操業に支障が出にくい点がメリットです。
また、複層ガラスより費用を抑えつつ断熱効果が高い窓にしたい場合は、内窓を取り付けるだけでも複層ガラスと同じような効果が期待できます。
工場・倉庫内の暑さの主な原因は「屋根」にある
これまでご紹介した断熱・遮熱対策は、工場内の暑さを効率よく和らげるための具体的な方法です。
しかし、なぜ工場や倉庫内が暑くなるのか、その主な原因をご存じでしょうか?
工場・倉庫内の暑さの大きな原因の一つは「屋根」です。特に以下の理由から、屋根が暑さを引き起こす要因となっています。
屋根が受ける直射日光
工場や倉庫の屋根は広範囲にわたって直射日光を受けるため、大量の熱を吸収しやすくなります。
この熱が天井部分に蓄積され、室内の温度上昇を引き起こします。
断熱・遮熱が不十分な屋根材
一般的な屋根材には、断熱性能や遮熱性能がない場合が多く、外部の熱が室内に伝わりやすい構造となっています。
そのため、屋根の断熱・遮熱対策が不十分な場合は、室温の上昇を効果的に抑えることができません。
熱が溜まりやすい天井構造
工場や倉庫の天井は高いため、熱気が滞留しやすくなります。
このため、空調設備だけでは室内全体の温度を均一に保つことが難しい場合があります。
これらの理由から、工場や倉庫の暑さ対策を考える際には、屋根に着目した対策が重要となります。
次の章では、「屋根を起点とした暑さ対策」をさらに詳しく解説します。
屋根の特性を理解し、適切な対策を行うことで、工場内の環境を大きく改善できるでしょう。
工場で断熱対策を行うメリット
工場で断熱対策を行うメリットは次の5つです。
● 室内の温度管理がしやすくなる
● 急な室温変化を防ぐことで品質劣化を防げる
● 生産性が上がる
● 熱中症による労災リスクを軽減できる
● 光熱費の節約につながる
それぞれ説明します。
室内の温度管理がしやすくなる
断熱すれば、室内の温度管理がしやすくなります。
熱エネルギーの移動を防ぐことで、室温を一定に保ちやすくなるからです。
たとえば、1時間エアコンをかけないと室温が25度にならない工場でも、断熱工事を行ったら冷却時間がおよそ半分になることがあります。
工場全体の室温を一定に保ちやすくなることで、工場内で一部だけ空調が効かず熱中症になる従業員が出る事態を防げます。
急な室温変化を防ぐことで品質劣化を防げる
室温を一定に保つことで、商品の品質劣化を防げるメリットもあります。
工場内の室温が急激に変化すると、商品によっては市場に出る前に劣化しやすくなる恐れがあります。
たとえば、食品が暑さのせいで衛生基準をクリアできなくなって、販売できなかったら困るでしょう。
商品の品質劣化を防ぐためにも断熱工事は有効です。
生産性が上がる
断熱して空調が効きやすくなることで、工場全体の生産性アップが期待できます。
適切な室温が保たれていれば、従業員が働きやすくなるためです。
真夏の学校でエアコンを付けずに勉強しても、集中できなかった経験がある方もいるでしょう。
それと同じで、工場が極端に暑かったり寒かったりすると、仕事どころではなくなります。
生産性を上げるためにも、断熱を行いましょう。
熱中症による労災リスクを軽減できる
断熱により熱中症による労災リスクを軽減できます。
冷気が工場全体に行き渡っていれば、熱中症になるリスクが下がるからです。
工場が暑過ぎて熱中症になるといううわさが広まれば、応募者が減って採用活動にも悪影響が出ます。
労災リスクを軽減するためにも、断熱工事をおすすめします。
なお、熱中症リスクだけを考えれば遮熱でも良いですが、1年を通じて効果的なのは断熱です。
光熱費の節約につながる
断熱すれば光熱費の節約につながります。
空調効率が上がって、無駄な冷暖房の使用がなくなるためです。
工場は面積が広く、空調の使用時間も長いため、長期的な目線で考えるとかなり大きな節約になります。
断熱工事は経費削減にも有効です。
工場の断熱対策ならWKカバー工法がおすすめ
以上、断熱塗料や断熱材など、様々な断熱対策をお伝えしてきました。
工場の断熱対策は、屋根や外壁に仕込むものが多いので、大規模な修繕になることが多いです。
事前にじっくり検討した上で導入しましょう。
なお、断熱工事のついでに屋根の改修も考えているなら、断然WKカバー工法がおすすめです。
綿半ソリューションズのWKカバー工法なら、工場の操業を止めずに一気に対策できます。
もちろん断熱効果は抜群で、実際に弊社で施工した工場で断熱工法で、真夏の屋根の裏面温度が20度も下がったデータがあります。
気になる方は、以下で詳しい情報をご覧ください。
▶ 「WKカバー工法」とは?