工場の屋根の暑さ対策5選!
原因と実例も紹介

工場の屋根が直射日光を浴び続けることで、屋内の温度が急上昇し、作業環境が悪化することに悩んでいませんか。
実は屋根に工夫を施せば、工場内の暑さを緩和できます。
今回は、工場の屋根に効果的な暑さ対策を施した実例をもとに、具体的な対策方法とその効果を比較・検証します。
ぜひ最適な対策を選ぶための参考にしてください。

工場の屋根が暑くなる原因は
輻射熱

工場の屋根が暑くなる原因は輻射熱

工場の屋根が暑くなる主な原因は、太陽からの輻射熱です。
太陽から放射される熱エネルギーが直接屋根に伝わり、その熱が屋内に入り込むことで室温が上昇します。

さらに、工場内の機器や設備からも輻射熱が発生し、室内温度を上げる要因に。
輻射熱が特に強い場所では、遮熱材や遮熱塗料を使って屋内の温度上昇を抑えると良いでしょう。

輻射熱(ふくしゃねつ)とは

輻射熱とは物体から放射される赤外線が媒介となり、熱が物体間を伝わる現象です。
物体が接触していなくても熱を伝えられる特性を持っています。
身近な例としては、太陽の熱やたき火の暖かさ、ストーブやこたつなどの暖房器具が挙げられます。
工場内でも、輻射熱が室温の上昇に大きく影響するため、暑すぎると感じる場合は対策が必要です。

暑くなりやすい工場の屋根

暑くなりやすい工場の屋根

工場の屋根が暑くなる原因には、屋根素材の特性が大きく関わっています。
特に金属屋根やスレート屋根は輻射熱を吸収しやすく、工場内部の温度を急激に上昇させる傾向があります。
輻射熱を吸収しやすい屋根について、以下で詳しく見ていきましょう。

金属屋根

トタン・ガルバリウム鋼板・アルミなどの金属屋根は薄く熱伝導率が高いため、表面が熱くなりやすい特徴を持っています。
夏場には日差しを受けると屋根の表面が急激に熱くなり、その熱が室内に伝わりやすくなります。
金属屋根の工場を涼しくしたいなら、断熱材や遮熱塗料など効果的な断熱対策が必要不可欠です。


スレート屋根

多くの工場で採用されている波型のスレート屋根も暑さに対して弱点があります。
スレートとはセメントと繊維材料で作られた人工的な屋根材で、遮熱塗料を施しても猛暑の日には効果が十分に感じられないことがあります。
特に夏場には室内が非常に暑くなるため、断熱対策や換気システムを導入し、できるだけ熱をこもらせないよう工夫しましょう。

工場の屋根の暑さ対策5選

工場の屋根の暑さ対策5選

工場の屋根の暑さ対策には、さまざまな方法があります。
ここでは次の5つの方法を紹介します。

● 遮熱シートを敷き込む
● カバー工法で屋根を覆う
● 遮熱塗装を施す
● 散水装置を設置する
● シーリングファンで室内の空気を循環させる

遮熱シートを敷き込む

遮熱シートを敷き込むことで、屋根の温度上昇を抑える効果があります。
太陽光を反射する遮熱シートは、軽量で屋根材の上に直接敷くだけで効果を発揮するため、手軽に取り入れやすい対策方法です。
また、コストパフォーマンスが高く、費用を抑えながら効果的に対策できます。

メンテナンスも容易で、長期的な管理がしやすいのも魅力です。
ただし、施工には専門的な技術が必要なため、DIYでの施工は避け、プロに依頼することをおすすめします。


カバー工法で屋根を覆う

カバー工法は、既存の屋根を撤去せずに、その上に新しい屋根材を重ねる方法です。
カバー工法で屋根を覆えば、断熱効果が大幅に向上し、室内の温度上昇を効果的に抑えられます。
また、屋根の寿命を延ばす効果もあり、長期的な視点でのコスト削減につながります。

さらに、既存の屋根を撤去する手間がないため工期が短く、工事中の騒音やホコリも少なく済むのが特徴です。
防音効果もあるため、工場内の作業環境もアップします。


遮熱塗装を施す

遮熱塗装は、屋根の表面に特殊な遮熱塗料を塗ることで熱の吸収を抑える対策です。
太陽光を反射することで屋根表面の温度上昇を防ぎ、室内の温度を管理しやすくします。

見た目も美しく仕上がるため、屋根をきれいにメンテナンスしたい場合も有効です。
ただし、遮熱効果を維持するためには定期的なメンテナンスが必要となります。
施工費用は、使用する塗料の種類や屋根の面積によって異なるため、事前に見積もりを依頼しましょう。


散水装置を設置する

散水装置を屋根に設置することで、すぐに冷却効果が得られます。
屋根表面に水を散布して蒸発させることによって、温度を下げる仕組みです。
特に夏場の強い日差しが続く日には、水を撒くことで屋根温度を下げられます。

散水によって周囲の温度も下げることができるため、工場全体の熱環境を改善する効果が期待できます。
ただし、水の供給や散水装置の定期的なメンテナンスが必要なため、維持管理には注意が必要です。


シーリングファンで室内の空気を循環させる

シーリングファンを設置すれば、室内の空気を効率よく循環させ、室温を均一にできます。
シーリングファンは低コストで設置できるうえに、電気代も比較的安く抑えられるため、コストパフォーマンスに優れている施策です。
夏場には冷房効果を高め、冬場には暖房効率を向上させるため、年間を通じてエネルギーコストの削減にもなります。
ただし、ファンが汚れると効率が落ちるため、定期的な掃除が必要です。

工場の屋根に
暑さ対策を施した実例

工場の屋根に暑さ対策を施した実例

最後に、弊社で実際に行った工場の屋根の暑さ対策を2つ紹介します。

● 遮熱塗装を施した場合
● 遮熱シートを敷き込んだWKカバー工法の場合

以上の方法を比較して、効果の違いを見ていきましょう。

遮熱塗装を施した場合

まず、スレート屋根に遮熱塗装を施した実例をご紹介します。
この工法では、太陽光を反射する特殊な塗料を屋根に塗布し、屋内温度の上昇を抑えました。

遮熱塗装1年経過後の測定結果では、スレートの裏面温度と比較して、遮熱塗装の裏面温度は8.6℃低くなることが確認されました。
遮熱塗装は屋根全体の温度管理に一定の効果をもたらし、手軽に導入できる冷却対策として有用です。


遮熱シートを敷き込んだWKカバー工法の場合

次に、スレート屋根と新設屋根の間に遮熱シートを敷き込んだWKカバーⅡ型工法の実例を見ていきます。
この工法では、遮熱シートの効果によって屋内温度の上昇をより効果的に抑えることができました。

実際の測定結果では、スレートの裏面温度が63.5℃に達したのに対し、WKカバーⅡ型の最高裏面温度は10℃以上低い43.1℃に留まりました。
この結果から、WKカバー工法が非常に効果的な暑さ対策であることがわかります。

工場の屋根の暑さ対策には
WKカバー工法がおすすめ

工場の屋根の暑さ対策にはWKカバー工法がおすすめ

今回は工場の屋根の暑さ対策について、原因と対策を解説しました。
ご紹介した実例から分かるように、工場の屋根に対する暑さ対策は、選択する方法によって効果が大きく異なります。
工場の規模や予算、求める効果に応じて、最適な対策を選ぶことが大切です。

これからの暑い季節に備えて、ぜひ一度、ご自身の工場の状況に合った対策を検討してみてください。
なお、コストを抑えつつ根本的な対策をしたいなら、WKカバー工法で屋根を覆ってみてはいかがでしょうか。
WKカバー工法なら工場の稼働を止めずに工事できるため、売上に悪影響を及ぼすこともありません。
ぜひ検討してみてください。

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