「より効率的に暑さ対策を実行したい」
工場や倉庫の担当者は、このように考えているのではないでしょうか。
工場は立地や構造上どうしても室内が暑くなりやすく、従業員の健康を守るためには暑さ対策が欠かせません。
本記事では、工場内が暑くなる原因や熱中症予防のポイント、暑さ対策に有効な設備・グッズを紹介します。
この記事を読むことで、工場で働く従業員の熱中症を予防する方法と、工場内の暑さ対策がわかります。
工場が暑くなる3つの要因
工場の室内温度が異常に高くなる原因は、単なる気温の上昇だけではありません。
建物の構造や材質、そして工場特有の環境が組み合わさることで、外気温をはるかに上回る過酷な暑さが生み出されます。
屋根・外壁から降り注ぐ輻射熱
最大の要因は、建物全体の熱移動の約75%を占めると言われる「輻射熱(ふくしゃねつ)」です。多くの工場で使われている金属製屋根は非常に熱を伝えやすく、直射日光を浴びると表面温度は70~80℃にまで達します。
この熱が遠赤外線として室内の壁や床、作業員へ直接伝わるため、エアコンで空気(対流熱)を冷やしても、体内へ浸透する「じりじりとした暑さ」を解消することができません。
工場特有の内部熱源と熱がこもる構造
外部からの熱に加え、乾燥炉や大型モーターといった内部熱源が常に室温を押し上げています。さらに工場は広大で気密性が高く、一度温まると熱が逃げにくい構造をしています。
周辺のアスファルトの照り返しや、コンクリートの床が熱を溜め込む(蓄熱)性質も相まって、夜間になっても温度が下がりにくい状況を作り出しています。
このように「熱の発生」と「蓄熱」が重なることが、工場特有の過酷な環境を生む原因です。
従業員が快適に作業できる室温は26℃
空気調和・衛生工学会の調査によると、平均室内温度が25℃から26℃に上がると作業効率が1.9%程度低下し、25℃から28℃に上がると6%程度低下すると報告されています。従業員が快適に作業できる室温は26℃とされているため、従業員の意見を聞きながら室温を調整するとよいでしょう。
工場で意識したい熱中症対策とは
室温が高くなりやすい工場内では、熱中症対策が欠かせません。
従業員の健康を守るために、以下のような熱中症対策を心掛けましょう。
● 水分・塩分のこまめな摂取を心がける
● 快適な温度に保たれた休憩室を設ける
● 熱中症についての知識を共有しておく
水分・塩分のこまめな摂取を心がける
熱中症を防ぐためには、こまめな水分・塩分の摂取が大切です。暑い工場内では汗とともに体内の水分や塩分が流れ出ているため、作業中でも約20分ごとにコップ1杯程度のスポーツドリンクを摂取できるようにしましょう。
熱中症の自覚症状の有無にかかわらず、喉が渇く前に、従業員が進んで水分を摂取できる職場環境を整えることが重要です。
快適な温度に保たれた休憩室を設ける
熱中症の予防には、快適な室温に保たれた休憩室で体を休めることも大切です。工場の作業エリアが高温多湿になる場合、その場で休憩をとっても体を冷やせないため、熱中症リスクを下げられない可能性があります。
作業エリアの近隣に快適な室温に保たれた休憩室を設け、水分・塩分補給ができる飲料を備えておくのが望ましいでしょう。
熱中症についての知識を共有しておく
熱中症の知識や予防方法について、管理者はもちろん従業員全員が事前に理解しておくことも大切なポイントです。熱中症の症状や事例、緊急時の応急処置など、労働安全衛生教育の中で知識を共有しておきましょう。
従業員の健康を保ち、安心して働ける環境の整備が重要といえます。
工場で有効な暑さ対策
ここからは、工場で行える暑さ対策を6つ解説します。
● 大型扇風機
● スポットクーラー
● 屋根用スプリンクラー
● 遮熱塗料や遮熱シート
● シーリングファン
● クールルーフファン
設置費用がおさえられる大型扇風機
大型扇風機は、家庭用扇風機と比べて羽が大きく、より大量の風を遠くまで送り届けられるものです。工場内の空気を効率的に循環させたり、エアコンやスポットクーラーなどと併用することで冷風をより遠くまで届けたりすることができます。
ほかの設備と比較して本体の価格が安く、光熱費を安く抑えられることもメリットのひとつです。
簡単に移動できるスポットクーラー
スポットクーラーは移動可能な小型のクーラーで、狭い範囲の温度を下げるための設備です。従業員が集まって作業をする場所や、熱を発する機械の周辺を冷やすことに適しています。
設置工事が不要なほか局所的に温度が下げられるため、大掛かりな空調設備よりも効率的に暑さ対策が行えます。
また簡単に移動させられることから、使い勝手がよい点も魅力的です。
屋根の温度を直接下げる屋根用スプリンクラー
屋根用スプリンクラーとは、屋根の上にスプリンクラーを設置して散水する設備です。撒かれた水の気化熱によって屋根の温度上昇を抑え、輻射熱による工場内の温度上昇を防ぐ効果があります。
水の力で温度を下げるため節電効果が大きく、空調効率を上げてCO2排出量の削減にも寄与します。
ただし屋根の材質によっては錆が発生しやすくなる可能性もあるため、事前にスプリンクラーが使用できる材質か確認しておくとよいでしょう。
室内の温度上昇が防げる遮熱塗料や遮熱シート
遮熱塗料や遮熱シートを工場の屋根に施工すると、太陽光を反射して熱の吸収を抑制できます。太陽光を反射することで、輻射熱による室温の上昇も抑えられます。より高い効果を期待する場合は、遮熱塗料と遮熱シートを併用するとよいでしょう。
暑さ対策の効果が向上するほか、直射日光により屋根の受けるダメージが減るため、劣化を防げるメリットがあります。
ただし遮熱塗料や遮熱シートには耐用年数があり、長期間効果を得るためには定期的なメンテナンスが必要です。
とくに屋根が広い工場では、ランニングコストを含めたアドバイスを得られる経験豊富な業者を選定するとよいでしょう。
静音性に優れているシーリングファン
シーリングファンは天井に設置する扇風機のようなもので、大きな気流を生んで工場内の空気を循環させる効果があります。工場のような大空間では、窓や扉を開けて自然換気を行っても一部の空気しか入れ替わらず、換気が不十分となる場合があります。
効率的な換気を行うためには、シーリングファンのような設備を設置するとよいでしょう。
空調効率の向上が期待できるほか、冷暖房の循環効率も向上するため、電気代の削減にもつながります。
その他、工場内における換気方法などは下記記事をご確認ください。
工場内で換気が重要な理由とは?換気回数の目安や3つの換気方法を解説
広い工場に最適なクールルーフファン
クールルーフファンは、工場の屋根に施工する気化放熱式涼風装置です。水の気化熱作用を利用し、熱い外気を涼風に変えて室内へ給気します。
広い工場でも効率的に室温を下げられるため、快適に作業が行えるようになるでしょう。
エアコンと比較して消費エネルギーが少なく、CO2排出量を削減できるメリットもあります。
個人でも使える工場の暑さ対策グッズ
ここからは、個人でも使える暑さ対策グッズを紹介します。
熱中症などのリスクを減らすためには工場全体の暑さ対策に加え、個人でも便利なグッズを活用するとよいでしょう。
小型ファンで涼しく作業できる空調服
空調服は、背面に気流を生む小型ファンを搭載しており、服の中に熱気がこもらないようにするものです。リチウムイオンバッテリーを搭載しているものが多く、一度の充電で12時間以上送風できる製品もあります。
近年ではさまざまな職場に対応した製品や、デザイン性の高い製品も販売されているので、自分に合った空調服を見つけられるでしょう。
水や保冷剤を利用する冷却ベスト
冷却ベストは、冷水をベスト内に循環させたり、ポケットに保冷剤を入れたりして、体温を下げるアイテムです。ファンで送風して体を冷やす空調服と違い外気を取り込む必要がないため、高温になる場所での作業や、ホコリ・粉塵が多い場所での作業にも対応できます。
背中や首元が冷やせるネッククーラー
ネッククーラーは、首にかけるだけで接触面を直接冷やせるアイテムです。バッテリー内蔵のもの、専用の保冷剤を使用するもの、本体ごと凍らせて使用するものなど、さまざまな種類の製品が販売されています。
首元を通っている太い静脈を冷やせば効率よく体温を下げられるので、熱中症予防にも効果的です。
工場の暑さ対策なら綿半ソリューションズにおまかせください
工場の暑さ対策として屋根の遮熱・断熱工事を行うときは、既存の屋根を残したまま改修できるカバー工法がおすすめです。
屋根の改修工事のほかにも、大型シーリングファンやクールルーフファンを設置して気流改善を行うことで工場の暑さ対策が可能です。
綿半ソリューションズには、工場のような広い空間でも効率的に室温を下げる技術があります。
無料で現地調査を行っていますので、工場の暑さ対策でお悩みの方はお気軽に当社までお問い合わせください。

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