倉庫の暑さ対策3選|倉庫が暑くなる原因・影響も解説

近年の猛暑により、倉庫内の温度が危険なレベルに達するケースが増えています。
作業員の健康被害や商品品質の劣化、電力コストの増大など、暑さがもたらす影響は深刻です。

本記事では、倉庫が暑くなる原因と具体的な対策を詳しく解説します。
現場で起こり得る課題にどのように備えるべきか、知っておきたい方はぜひご覧ください。

年々熱中症の死傷者が増えている

年々熱中症の死傷者が増えている

猛暑日や高温多湿の日が増加する中、職場での熱中症による死傷者も年々増え続けています。
厚生労働省の発表によれば、令和5年には職場での熱中症死傷者が1,106人に達し、前年比で279人(34%)も増加しました。
これは熱中症が労働災害として深刻化していることを示しています。

特に運送業や倉庫作業など空調設備が不十分な職場では、気温が40℃を超えて湿度も高くなることが多く、体にかかる負荷が大きくなります。
厚生労働省のWBGT(暑さ指数)の基準では、作業を行う際の最適気温は26〜28℃ですが、倉庫内はそれより暑くなるケースが少なくありません。

こうした過酷な環境を根本から改善するためにご提案したいのが「WKカバー工法」です。
屋根の上から新しい屋根を被せることで、屋根裏面の温度が大幅に下がって涼しさを感じられる効果があります。
気になる方は次のページをご覧ください。
「WKカバー工法」とは?

倉庫の暑さがもたらす影響

倉庫の暑さがもたらす影響

倉庫が暑すぎると、次のようなリスクが考えられます。

● 作業員の健康リスク
● 保管商品の品質劣化
● 電力コストの増大

作業員の健康リスク

倉庫作業は肉体労働なので体力を使います。
特に暑さ指数(WBGT)が管理されていない現場では、体温調節が難しくなります。

厚生労働省の統計でも、建設業や運送業と並んで倉庫業での熱中症の発生件数が目立ちます。
めまいや意識障害といった初期症状を見逃すと重症化する恐れがあり、最悪の場合は命にも関わる恐れも。
労働災害を防ぐには、現場の温度・湿度を計測しつつ、水分・塩分補給など予防の徹底が不可欠です。

保管商品の品質劣化

倉庫内が暑すぎると、保管中の商品にも深刻な影響を及ぼします。
特に食品・化学製品・精密機器などは、一定の温度を超えると変質や変形を引き起こし、商品価値がなくなってしまうことも。
無空調の倉庫では屋内温度が真夏に40℃を超えるケースもあり、このような環境では品質管理が困難です。
大切な在庫を守るには、温度管理の仕組みづくりをしっかり行いましょう。

電力コストの増大

暑さ対策として空調を増やすと、当然ながら電力消費も増して電気代がかさみます。
特に規模が大きく天井が高い倉庫では冷却効率が悪く、冷房設備の稼働時間が長くなる傾向があります。

また、設備が老朽化しているとさらに冷房効率が低下し、電力の無駄遣いになるケースも。
環境省や経産省でも、設備の更新や省エネ対策を行うことでエネルギーコストの削減が期待できるとされています。
最新の省エネ機能付きの空調に変えるなど、根本から見直しましょう。

倉庫が暑くなる原因

倉庫の暑さがもたらす影響

ところで、倉庫が暑くなる原因とは一体なんでしょう。
次の2つが主な原因だと考えられます。

● 折板屋根が放射する輻射熱
● 空調設備の故障や老朽化

折板屋根が放射する輻射熱

物流倉庫でよく使われる金属製の折板屋根は、夏場に直射日光を受けると屋根表面が70〜80℃に達します。
屋根から発せられる輻射熱が倉庫内に降り注ぎ、室温が上昇します。
輻射熱(ふくしゃねつ)とは、高温の物体から出る、目に見えない熱エネルギーのことです。
空気を介さず直接周囲に熱を伝える性質があります。

輻射熱が温度の高い屋根から低い室内側へと移動すると、作業員の体にも直接熱が伝わります。
すると作業員は体温調節が難しくなり、熱中症のリスクが飛躍的に高まるのです。
つまり、屋根からの熱を遮断する対策は、作業環境の安全性を守るためにも重要なのです。

空調設備の故障や老朽化

倉庫は広くて天井も高いため、空調設備には常に大きな負荷がかかっています。
老朽化したり故障したりすると、室内は急激に高温多湿化してしまいます。
冷却効率が低下した設備では、十分な温度管理ができず、わずかな時間で倉庫内に熱がこもる事態に。

空調が停止すると屋内温度が40℃を超えるケースもあり、作業員にとっては死活問題です。
作業員の安全を守るために、設備の点検と更新を計画的に行いましょう。

倉庫の暑さ対策

倉庫の暑さ対策

快適な作業環境を実現するために、以下の3つの暑さ対策を紹介します。

● 屋根外壁の遮熱・断熱改修
● 換気システムの改善
● 屋根用スプリンクラーの設置

屋根外壁の遮熱・断熱改修

倉庫が暑くなるのを根本から防ぐには、屋根や外壁に遮熱・断熱対策を施すのがおすすめです。
特に暑さの原因である輻射熱を反射する遮熱材は、室内温度の上昇を抑える効果があります。

例えばアルミ純度の高い遮熱材は、なんと輻射熱の約97%を反射できると言われており、屋根や壁に施工するだけで涼しくなると期待できます。
冷房に頼るだけでは限界があるため、建物全体の構造から見直すのがおすすめです。

換気システムの改善

空気の滞留が発生しやすい倉庫内では、換気の改善が欠かせません。
業務用シーリングファンや大型扇風機を活用することで熱気を循環させ、天井付近にこもる熱を効果的に排出できます。
特に密閉性の高い食品用倉庫では、空気の滞留による温度上昇が商品劣化にも直結するため、注意が必要です。

初期費用はかかりますが、作業員の健康や商品品質の維持には欠かせない投資です。

屋根用スプリンクラーの設置

折板屋根の過熱を抑える方法として注目されているのが、屋根用スプリンクラーの導入です。
スプリンクラーで屋根に水を散布することで、表面温度を効率的に下げられます。

折板屋根は夏になると表面温度が70〜80℃まで達することも。
その表面温度を、散水によって大幅に低下させられるのです。
室内の温度上昇を抑えつつ空調の負担軽減にもつながる、効果的な対策の一つです。

綿半ソリューションズの倉庫暑さ対策

綿半ソリューションズの倉庫暑さ対策

最後に、当社がおすすめする倉庫の暑さ対策を3つお伝えします。

● WKカバー工法
● クールルーフファン
● 大型シーリングファン

WKカバー工法

WKカバー工法は、既存のスレート屋根の上に新たな屋根材を重ねて施工する遮熱・断熱改修法です。
屋根に穴を開けずに施工できるため、倉庫を通常通り稼働させたまま工事できます。
工期を短縮しつつ営業への影響を最小限に抑えられる点が、お客様に高く評価されています。

高い遮熱効果により屋内温度の上昇を抑えつつ、作業環境を快適に保てるため、熱中症リスク減と空調コスト減にもなるでしょう。
見た目もきれいな建物になるため、企業イメージアップも狙えます。

クールルーフファン

クールルーフファンは、水の気化熱を利用して外気を冷やし、涼しい空気を倉庫内に供給する装置です。
例えば外気温34℃、相対湿度55%という条件の下でも、吹き出し温度を27℃にまで下げられます。

エアコンに比べて消費電力が少なく経済的です。
ノンフロン設計で環境にもやさしく、大型倉庫や工場に最適な省エネ型冷却対策として注目されています。

大型シーリングファン

倉庫内の暑さ対策として、空気の流れをつくる大型シーリングファンの導入も効果的です。
綿半ソリューションズで提案している、クールルーフファンやルーフファンと連動した換気システムなら、効率的な給排気と気流制御が可能になります。

熱気の滞留や温度ムラを解消することで作業環境の快適性が向上し、作業員の集中力や安全性が上がることも期待できます。

まとめ

まとめ

今回は、倉庫の暑さ対策について、原因から具体的な解決策までを詳しくご紹介しました。
屋根の輻射熱や老朽化した空調設備は、作業員の健康や商品品質、エネルギーコストにまで影響を及ぼします。

こうした課題に対し、綿半ソリューションズではWKカバー工法をはじめとする高性能な暑さ対策をご提案しています。
WKカバー工法には遮熱・断熱仕様があり、屋根の性能を高めることで空調にかかる負荷を抑えたり、省エネな建物にしたりも可能です。

まずは現地調査のうえで、最適な対策をご提案いたします。
倉庫の暑さ対策は、ぜひ綿半ソリューションズにおまかせください。

お客様のお困りごとをお聞かせください 当社が無料で調査いたします。

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