折半屋根の断熱対策とは?
工場の暑さ・結露を防ぐ方法

夏になると、現場から「冷房を入れても暑い」「水滴が落ちてくる」といった声が上がってきませんか。
折半屋根は、特に暑さや結露が起きやすいものです。

とはいえ、いざ対策を考えようとすると「断熱と遮熱は何が違うのか」「結露と雨漏りはどう見分けるのか」など、判断に悩む方も少なくないはず。

本記事では、屋根に詳しくない管理担当者の方に向けて、折半屋根の暑さ・結露対策の考え方を整理しました。自社の状況に当てはめながら、対策の方向性を見つける参考にしてください。

折半屋根はなぜ暑さ・結露が起きやすいのか

雨漏りが発生する原因

折半屋根は金属製のため熱が伝わりやすく、厚さも薄いことから、熱を遮る層がほとんどありません。

また、工場や倉庫は屋根の面積が広く、外の気温の影響を受けやすい構造です。夏は太陽の熱が屋根から室内へと伝わり、室温が上がります。
冬は屋根の内側と外側で温度差が生じ、結露が発生しやすくなります。

つまり、折半屋根の暑さ・結露問題は、屋根の性質的にどうしても起きてしまうものなのです。

折半屋根の断熱を検討すべきサイン

雨漏りが発生する原因

以下のようなことが気になってきたら、折半屋根の断熱を検討してみると良いでしょう。

  • ● 夏になると工場・倉庫内が暑くなる
  • ● 屋根から水滴が落ちてくる
  • ● 空調費が高くなっている

夏になると工場・倉庫内が暑くなる

夏に工場・倉庫内が我慢できないほど暑くなる場合は、断熱を検討すべきサインです。
夏に工場・倉庫内が我慢できないほど暑くなる場合は、断熱を検討すべきサインです。
が暑くなりすぎると、まず懸念されるのが従業員の熱中症リスク。暑い中での作業は集中力を奪い、作業効率の低下にもつながります。温度や湿度に敏感なものを扱っている場合、品質劣化の原因になることもあるでしょう。

「毎年夏になると現場から不満の声が上がる」という状況が続いているなら、屋根の断熱対策を見直すタイミングといえます。

屋根から水滴が落ちてくる

屋根から水滴が落ちてくる場合、結露が発生している可能性があります。結露を放置すると、保管中の製品が濡れて不良品になったり、機械設備のサビや故障を招いたりするおそれも。生産ラインに影響が及べば、大きな損失につながりかねません。

なお、雨漏りで水滴が落ちてきている場合もあるため、まずはどちらかを見分ける必要があります。雨が降っていないのに水滴が落ちてくる、特定の季節や時間帯に集中して発生する、といった特徴があれば結露を疑ってみてください。

空調費が高くなっている

空調費の上昇も、屋根の断熱性能が落ちているサインの一つです。

屋根から熱が伝わると、夏は冷房・冬は暖房の効きが悪くなります。その結果、設定温度を保つために空調を強く稼働させることになり、電気代も増加。広い工場・倉庫ほど影響は大きく、ランニングコストの負担として経営を圧迫するケースも少なくありません。

「以前より空調費がじわじわ上がっている」と感じるなら、屋根からの熱の出入りを疑ってみる価値があります。

折半屋根の主な断熱対策

折半屋根の主な断熱対策

ここからは、折半屋根の工場・倉庫で検討したい断熱対策をご紹介します。

  • ● 遮熱塗料を塗る
  • ● 屋根に断熱材を貼る
  • ● カバー工法+断熱材

遮熱塗料を塗る

遮熱塗料とは、太陽の熱を反射しやすくする塗料のことです。屋根の表面温度が熱くなりすぎるのを抑え、室内の熱も減らせます。
比較的低コストな点もメリットといえるでしょう。

ただし、遮熱塗料はあくまで太陽光の反射が主な役割です。結露対策や寒さ対策には大きな効果を発揮しません。また、塗膜は経年で劣化するため、定期的な塗り替えが必要です。

屋根に断熱材を貼る

屋根の裏側に断熱材を貼り付けたり、吹き付けたりする方法もあります。断熱材が熱の伝わりを物理的に遮って、夏の暑さをやわらげます。屋根と室内の温度差が少なくなるので、結露の発生を抑える目的でも採用されます。

一方、施工前の下地処理が不十分だと、後から断熱材が剥がれてしまう可能性も。長く性能を保つには、下地の清掃やサビ取りをきちんと行ったうえで施工することが重要になります。

カバー工法+断熱材

カバー工法とは、既存の屋根の上に新しい屋根を重ねて施工する方法のことです。ここに断熱材を組み合わせれば、屋根の劣化対策と断熱対策を同時に行えます。

屋根を撤去せずに済むため、解体費用や廃材処理コストを抑えられる点も魅力でしょう。断熱対策のついでに屋根トラブルを一気に解決したいときは、検討してみてください。

【悩み別】折半屋根の断熱含む解決策

【悩み別】折半屋根の断熱含む解決策

実際にどの方法を選ぶべきかは、現場の悩みによって変わります。ここからは、よくある3つの悩みごとに考えられる原因と解決策を整理してご紹介します。

  • ● 夏になると暑さがひどくなる
  • ● 水滴が気になる
  • ● 空調が効きにくい

夏になると暑さがひどくなる

夏場の工場・倉庫の暑さの主な原因は、太陽の熱が室内に伝わることです。特に屋根が大きい工場・倉庫では、屋根から入る熱の影響を受けやすい傾向にあります。

検討したい対策は、先ほど紹介した、遮熱塗料の塗布・断熱材の施工の3つ。複数を組み合わせれば、より高い効果が期待できるでしょう。

従業員の熱中症対策や離職率の改善といった観点からも、暑さ問題は早めに手を打つことが重要です。

水滴が気になる

屋根から水滴が落ちてくる場合、まず疑うべきは結露と雨漏りの2つです。

原因が結露なら断熱材を入れたり、換気の仕方を見直したりしましょう。雨漏りであれば、断熱ではなく屋根本体の補修が必要。屋根材の劣化やビス周りの不具合など、雨漏り箇所を特定したうえで補修工事を行います。

原因を取り違えると工事をしても水滴がおちてくる、なんてことになりかねません。まずは専門業者に現場を確認してもらい、原因を正しく見極めることから始めましょう。

空調が効きにくい

空調が効きにくいと感じる場合、原因のひとつとして屋根からの熱が考えられます。屋根の断熱性能が低いと、夏は外の熱い空気が、冬は室内の暖かい空気が屋根から出入りしてしまうため、空調効率が下がるのです。

断熱材を入れて寒暖差を少なくすれば、屋根からの熱の出入りを多少抑えられます。

ただし、空調設備そのものの能力不足・換気状況・出入口の開閉頻度なども関係するため、自己判断で屋根が原因だと決めつけるのは危険です。無料診断等を利用して、専門家の判断も仰ぐようにしましょう。

まとめ

まとめ

折半屋根は構造上、夏の暑さや冬場の結露が起きやすい屋根です。しかも、暑さなら遮熱や断熱、結露なら断熱や換気というように、悩みごとに対策は異なります。原因を取り違えたまま工事を進めてしまうと、費用をかけても効果が出ないこともあるでしょう。
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