波形スレート屋根とは?特徴やメンテナンス方法、アスベストについて解説

「波形スレートの特徴やメリットを知りたい」
「屋根や外壁のメンテナンス方法について知っておきたい」
工場や倉庫の担当者は、このように考えているのではないでしょうか。

波形スレートは耐久性や耐火性に優れていることから、多くの工場や倉庫の屋根、外壁に使用されています。しかし長年使用していると汚れや劣化が目立ってくることから、定期的なメンテナンスや改修工事が必要です。本記事では波形スレートの特徴や、具体的なメンテナンス方法について解説しています。この記事を読むことで、波形スレートを長持ちさせるための最適な方法がわかります。

工場や倉庫の屋根、外壁に使用されている波形スレートとは

工場や倉庫の屋根、外壁に使用されている波形スレートとは

波形スレートとは、セメントに補強繊維を混合して、波形に加圧成形した建材のことです。耐久性や耐火性に優れているにもかかわらず比較的安価で購入できるため、多くの工場などで屋根材や外壁材として使用されています。

波形スレートの耐用年数は一般的に20〜30年といわれていますが、防水性などの観点から、10年に1度は塗装などの方法によりメンテナンスを行うとよいでしょう。ただし2004年以前に設置されている場合は、アスベストが含まれている可能性があります。その場合はメンテナンス方法が限定されることもあるため、設計図や仕様書などからアスベストの使用の有無や建築時期を確認しておくことをおすすめします。

大波スレートと小波スレートの違い

<H2>大波スレートと小波スレートの違い

波形スレートは用途や規格に応じて、「大波スレート」と「小波スレート」が使い分けられています。大波スレートと小波スレートの主な違いは、波の幅と高さにあります。

小波スレートは波の幅が63.5mm、高さが18mmに定められており、主に外壁材として使用。大波スレートは波の幅が130mm、高さが38mmと定められており、主に屋根材として使用されています。大波スレートは小波スレートよりも費用が高めに設定されていますが、セメントに繊維素材を混合して作られていることから、耐久性や耐火性などの面で優れています。

工場・倉庫で使われているスレート屋根については下記記事もご確認ください。
工場・倉庫の屋根に使われているスレートは2種類ある!劣化した際の改修方法も解説

波形スレートを工場や倉庫に使用するメリット

アスベストを含んだ屋根の工事方法

波形スレートを工場や倉庫に使用するメリットは以下のとおりです。
● 耐久性・耐火性に優れている
● 遮音性が高いため音が外へ漏れにくい
● ほかの建材と比較して安価で購入できる

耐久性・耐火性に優れている

波形スレートは経年劣化による材質の変化が少ないだけでなく、法定不燃材料の認定を受けていることから、耐久性・耐火性に優れています。耐用年数は20〜30年ほどといわれており、こまめなメンテナンスを行わなくても、長く使用することができます。

ただし波形スレートを固定しているフックボルトなどの部品は金属製のため、錆による劣化に注意が必要です。フックボルトが錆びると屋根材との間に隙間が生じてしまい、雨漏りを起こしてしまう場合があるからです。建物の防水性や外観を保つ観点から、10年に1度はメンテナンスを行ったほうがよいでしょう。

遮音性が高いため音が外へ漏れにくい

波形スレートは、鉄板などの建材よりも遮音性が高い特徴があります。外からの雨音などが遮断できるため建物内での作業に集中できるほか、音が外へ漏れにくいため周辺環境へ配慮できるようになります。

多くの工場や倉庫で使用されている「トタン屋根」の場合は、遮音性が期待できません。外からの音が気になる場合や外へ漏れる音が気になる場合は、屋根の改修を検討するとよいでしょう。

ほかの建材と比較して安価で購入できる

波形スレートは建材として非常に優れているにもかかわらず、他の建材よりも安く購入できます。また施工が複雑ではないため、工事費用も低めにおさえられます。

屋根に波形スレートを使用する場合は、メンテナンス費用がおさえられる点も大きなメリットといえるでしょう。強風による飛来物などで屋根に穴が開いたり、ひび割れたりするようなことがあっても、一部のみの張り替えや交換が行えます。


波形スレートを工場や倉庫に使用するデメリット

波形スレートを工場や倉庫に使用するデメリット

波形スレートを工場や倉庫に使用する際は、以下のような点に注意が必要です。
●土埃などによる汚れが目立ちやすい
●アスベストが含まれている可能性がある

土埃などによる汚れが目立ちやすい

波形スレートは表面が波形のため、汚れが付着しやすいデメリットがあります。波形スレートは錆や劣化には強いため土埃などの汚れを放置していても問題ありませんが、工場や倉庫の見映えが悪くなってしまいます。地域住民からのイメージを大切にしている場合は、高圧洗浄などの方法を用いて定期的にメンテナンスを行うとよいでしょう。


アスベストが含まれている可能性がある

2004年以前に製造された波形スレートを使用している場合は、アスベストが含まれている可能性がある点に注意しましょう。波形スレートに使用されているアスベストは比較的安全(レベル3)とされていますが、メンテナンスや改修工事の内容によっては、アスベストが飛散してしまう可能性があるからです。

アスベストの有無を判断したい場合は、建築物の設計図や仕様書から建築時期を確認するとよいでしょう。2004年以降に建築されている場合は、アスベストが使用されている可能性が低いと判断できます。


波板スレートのメンテナンス方法

アスベストを含んだ屋根の工事は綿半ソリューションズにおまかせください

波板スレートのメンテナンス方法には、以下のようなものがあります。
●屋根または外壁への塗装
●一部の張り替えや交換
●カバー工法


屋根または外壁への塗装

比較的新しい屋根や外壁であれば、塗装によるメンテナンスがおすすめです。高圧洗浄を用いて屋根や外壁の汚れが除去できるほか、塗料を塗り直すことで外観を綺麗に保つことができます。

ただし波形スレートが老朽化しているような場合は、塗装作業が行えない場合があります。波形スレートが老朽化していると、高圧洗浄に耐えられずに割れてしまう可能性があるからです。また2004年以前に製造されている場合は、アスベストを含んだ水が流出してしまう恐れがあるため塗装作業は難しいでしょう。


一部の張り替えや交換

飛来物により屋根の一部に穴が開いてしまったような場合は、部分的な張り替えや交換を検討するとよいでしょう。波形スレートの場合は、穴が開いたり割れたりしている部分のみを撤去して、新たなスレートへ張り替えることができるからです。

痛んでいる部分を放置していると雨漏りの原因になってしまうことがあるため、早めにメンテナンスを検討しましょう。ただし全体的な老朽化が見られる場合は、張り替えや交換では改善しない場合もあります。その場合は無料点検を依頼して、専門業者から適切なメンテナンス方法を確認するとよいでしょう。


カバー工法

スレート屋根の老朽化が進んでいて、全面的な張り替えや改修を検討している場合はカバー工法がおすすめです。カバー工法とは、屋根の上から新しく屋根を被せる工事方法のことです。解体工事が不要なほか、既存の屋根の処分費用がかからないため、工事費用を安くおさえられる特徴があります。

特にアスベストが含まれているような場合は廃棄処分費が高額になるため、コストパフォーマンスの観点からもカバー工法が有効な選択肢になり得ます。またカバー工法で屋根を改修することで、遮音性や断熱性を高める効果も期待できます。


波形スレートのメンテナンスなら綿半ソリューションズにおまかせください

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波形スレートは耐久性や耐火性、遮音性に優れた建材であるにもかかわらず、比較的安価で購入できる特徴があります。ただしその形状から、土埃などの汚れが付きやすい点には注意が必要です。

また外観を綺麗に保つことを目的として、10年に1度を目安に塗装や一部張り替えなどのメンテナンスを行うとよいでしょう。ただし2004年以前の波形スレートが使用されているような場合は、塗装や一部張り替えなどのメンテナンスでは対応できない場合があります。その場合は、カバー工法による改修工事を検討してはいかがでしょうか。

綿半ソリューションズでは、波形スレートのメンテナンスに関するお悩みを解決するため、無料で現地調査を行っています。長年の実績と技術を活かして、お客さまのニーズに応じた最適な提案をいたします。まずはお気軽にお問い合わせください。


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