クリーニング工場の暑さ対策、何から手をつければよいか迷っていませんか。
乾燥機やボイラーが多く、冷房を強めても効いている気がしないという声もよく聞きます。
この記事では、現場ですぐに取り組める具体策から、対策を後回しにするリスクまで解説します。
工場の施設管理に携わっている方は、ぜひ参考にしてみてください。
クリーニング工場の暑さ対策5選
まずは、クリーニング工場で取り入れたい暑さ対策を5つご紹介します。
1. WBGTを測定して暑い場所を見える化する
2. 休憩・水分補給・塩分補給のルールを整備する
3. 作業服や冷却グッズで体への負担を下げる
4. スポットクーラーや送風機の配置を見直す
5. 気流改善や屋根改修で工場全体の暑さを抑える
1. WBGTを測定して暑い場所を見える化する
まずどこが暑いのかを知ることから始めましょう。感覚だけに頼ると、本当に危険な場所を見落としてしまうこともあります。
そこで役立つのが、熱中症を予防するために提案された「WBGT」という暑さ指標です。
気温だけでなく、湿度や輻射熱などもあわせて暑さを判断できます。
測定結果が分かれば、次に打つべき手が見えてきます。
乾燥機の前やボイラー周辺、プレス機・仕上げ作業場など、熱がこもりやすい場所で測るのがおすすめです。
蒸気がたまりやすい場所や、午後になると暑くなる屋根下の作業場も測っておくと安心でしょう。
2. 休憩・水分補給・塩分補給のルールを整備する
休憩のタイミングもあらかじめ決めておきましょう。個人任せにすると、忙しい時間帯ほど休憩や水分補給が後回しになってしまいます。
また、体調が悪いときに申し出やすい雰囲気をつくっておくと、無理をして働き続ける人を減らせます。
ただし、ルールを整えるだけでは工場内の温度や湿度そのものは下がりません。
あくまで体調を守るための土台づくりとして取り組みましょう。
3. 作業服や冷却グッズで体への負担を下げる
クリーニング工場は立ち仕事や手作業が多く、熱源の近くで作業する人ほど体への負担が大きくなりがちです。負担をやわらげるために空調服・冷感インナー・ネッククーラー・保冷剤入りベストなどを活用しましょう。
作業服を選ぶときは動きやすさ・安全性・作業品質への影響も考えてください。
4. スポットクーラーや送風機の配置を見直す
スポットクーラーや送風機は、暑さが集中しやすい場所の対策として有効です。乾燥機の前・プレス機の周辺・仕上げ作業場などに向いています。
すでにある場合は新しく買い足す前に、置き場所や風向きを見直してみると良いでしょう。
配置を変えるだけで、作業者の体感が変わることもあります。
5. 気流改善や屋根改修で工場全体の暑さを抑える
ここまでの対策は現場ですぐ始めやすいものですが、工場全体が暑い場合は、建物側の対策も必要になってきます。作業者ごとの対策だけでは、限界があるからです。
クリーニング工場では、熱気や蒸気がこもったり屋根から熱が入ってきたりと、建物全体の問題が暑さに影響していることがあります。
気流改善や換気設備の見直し、屋根の遮熱・断熱対策など根本的な対策も検討してみると良いでしょう。
たとえば屋根の遮熱・断熱には、既存の屋根の上から施工するカバー工法のような方法があります。
屋根からの熱が気になる工場では、こうした建物側の対策も選択肢のひとつになります。
カバー工法については、以下のページにてご確認ください。
「WKカバー工法」とは?
クリーニング工場が暑くなる理由
対策を考えるうえでは、なぜ暑くなるのかを知っておくと、自分の工場に合った手を選びやすくなります。
ここからは、クリーニング工場が暑くなりやすい3つの理由を見ていきましょう。
● 乾燥機・ボイラー・プレス機など熱源が多い
● 蒸気や湿気がこもりやすい
● 屋根からの輻射熱で室内が暑くなる
乾燥機・ボイラー・プレス機など熱源が多い
クリーニング工場には、乾燥機・ボイラー・プレス機・スチームアイロンなど、熱を出す設備がたくさんあります。とくに乾燥や仕上げの工程では、作業者が熱源のすぐ近くで作業する場面が多くなります。
こうした機械が集中している場所では、工場全体というより、一角だけが局所的に高温になりがちです。
この場合は、WBGTの測定・スポットクーラー・送風機・排気設備の見直しが必要になります。
蒸気や湿気がこもりやすい
クリーニング工場では、洗浄・乾燥・仕上げの各工程で蒸気や湿気が発生します。湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、実際の気温以上に暑く感じやすくなるでしょう。
熱気と湿気がこもると、エアコンやスポットクーラーの効きも悪くなります。
そんなときは、換気設備・排気・気流改善・大型ファンなどを検討してみてください。
空気を動かし、こもった熱と湿気を外へ逃がすことで暑さがやわらぎます。
屋根からの輻射熱で室内が暑くなる
意外と見落とされやすいのが、屋根から伝わってくる熱。金属屋根やスレート屋根は、夏場の日射で熱くなりやすい性質があります。
屋根が熱を持つと、天井付近から室内へ熱が下りてきて、工場全体が暑くなりやすくなります。
この屋根からの熱を抑える方法のひとつが、カバー工法です。
実際の効果検証では、スレート屋根の裏面温度が63.5℃だったのに対し、遮熱シートを敷き込んだWKカバーⅡ型では最高裏面温度が43.1℃にとどまったと報告されています。
詳しくは以下のページよりご確認ください。
「WKカバー工法」とは?
クリーニング工場の暑さ対策を後回しにするリスク
暑さ対策は、つい後回しにしてしまいがちです。
しかし放置すると、人にも工場運営にも影響が及びます。
ここでは、対策を先延ばしにすることで起こりうるリスクを見ていきましょう。
熱中症・労災・離職につながる可能性がある
暑さ対策は、単なる快適さの問題ではなく、工場運営の安定に関わる課題です。高温多湿の環境では、熱中症のリスクが高まります。
体調不良で倒れる人が出ると、作業の遅れや人員配置の見直しが必要になり、現場全体に負担がかかります。
また、仕上げや検品など品質に関わる作業では、暑さによる集中力の低下がミスにつながることも。
「暑い職場」という印象は、従業員の定着や採用にも影響しかねません。
2025年施行の熱中症対策義務化にも注意
2025年6月1日から、職場の熱中症対策が強化されました。対象となるのは、WBGT28℃以上または気温31℃以上の環境で、継続して1時間以上、または1日あたり4時間を超えることが見込まれる作業です。
クリーニング工場の熱源周辺は、この条件に当てはまる可能性があります。
この改正により、事業者には次のような対応が求められます。
● 熱中症のおそれがある作業者を早期に把握するための報告体制を整えること
● 症状の悪化を防ぐための手順書を作成すること
● 手順書の内容を関係する作業者へ周知すること
法令への対応という観点からも、暑さ対策は見直しておきたいところです。
気流改善や屋根改修で工場全体の暑さを抑える
最後に「結局うちはどの対策をすればいいのか?」という疑問の整理に役立つ考え方をお伝えします。
熱気や蒸気がこもりやすい工場では、空気を動かして外へ逃がす対策が向いています。
換気設備の見直しや大型ファンによる気流改善などを検討しましょう。
一方、午後になると工場全体が暑い・空調が効きにくいといった場合は、屋根からの熱を抑える対策が向いています。
屋根の表面が日射で熱を持つと、その熱が室内へ伝わってくるためです。
そして、このどちらか一方だけで解決するとは限りません。
熱がこもり、屋根からの熱も入ってくる工場では、気流改善と屋根改修を組み合わせたほうがよいケースもあります。
まとめ
今回はクリーニング工場の暑さ対策について解説しました。
暑い場所を把握し、空気を動かし、屋根から入る熱を抑えるという順序で考えると対策を進めやすくなります。
「うちはどこから対策すればいいのか」と迷う場合は、施工実績600万㎡超の、全国でもトップクラスの改修実績を持つ綿半ソリューションズ株式会社にご相談ください。
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