工場・倉庫のスレート屋根の暑さ対策|屋根側・室内側に分けて解説

スレート屋根の暑さ対策を調べていると、選択肢が多すぎてどれをやるべきか迷ってしまいませんか。
どれが効果的かは、屋根の劣化状態や建物の使われ方によって変わります。
合わない方法を選んでしまうと、費用をかけても暑いままになりかねません。

この記事では、スレート屋根の暑さ対策を「屋根から入る熱を抑える方法」と「室内にこもる熱を逃がす方法」に分けて解説します。
それぞれの特徴と向いている状況をお伝えしますので、自社に合った対策を見極める参考にしてください。

スレート屋根の暑さ対策

スレート屋根の暑さ対策

まずは、屋根側の対策から見ていきましょう。
屋根に入る熱そのものを抑えられれば、室内の暑さも改善されます。

● カバー工法で屋根改修と暑さ対策を同時に行う
● 葺き替えで老朽化した屋根を根本的に改修する
● 遮熱塗装で屋根表面の温度上昇を抑える
● 遮熱シートで屋根からの輻射熱を抑える

ただし、どの方法が適しているかは建物の状況によって変わります。
それぞれの特徴を押さえたうえで、自社の状況に照らして検討してみてください。

カバー工法で屋根改修と暑さ対策を同時に行う

カバー工法は既存のスレート屋根を撤去せず、その上から新しい屋根材を重ねる方法です。
屋根を重ねれば暑さ対策になるだけでなく、雨漏りや老朽化もまとめて対処できます。
屋根の傷みが気になりつつ暑さにも悩んでいる場合は、両方の課題を一度に進められるので一石二鳥といえるでしょう。

カバー工法の断熱・遮熱効果についての実証データは、以下のページからご覧いただけます。
「WKカバー工法」とは?


葺き替えで老朽化した屋根を根本的に改修する

葺き替えは既存の屋根を撤去し、新しい屋根材に交換する根本的な改修方法です。
屋根材の傷みが大きく下地の劣化が進んでいる場合は、カバー工法では対応できず、葺き替えが必要になることもあります。

一方で、工場・倉庫の葺き替えは規模が大きくなりがちです。
そのあいだ操業を止める必要が出てくる場合もあるため、コストや業務への影響を含めて慎重に判断したい方法です。


遮熱塗装で屋根表面の温度上昇を抑える

屋根の劣化がまだ軽い場合には、遮熱塗装という選択肢もあります。
遮熱塗装は、太陽光を反射することで屋根表面の温度上昇を抑える方法です。
比較的安価で着手しやすく、暑さ対策の入り口として選ばれることもあります。

ただし、屋根の劣化が進んでいる場合やひび割れ・雨漏りがある場合は、塗装だけでは問題を解決しにくいです。
屋根の状態を確認したうえで決定しましょう。


遮熱シートで屋根からの輻射熱を抑える

遮熱シートは屋根から室内へ伝わる熱、とくに輻射熱(ふくしゃねつ)を抑えるための対策です。
輻射熱とは、熱くなった屋根や壁の表面から、室内へじわじわと伝わってくる熱のことです。

工場や倉庫のように天井がなく屋根が直接見えている建物では、屋根からの輻射熱が室内に届きやすいため、屋根裏面に遮熱シートを施工することで、夏場の室内温度上昇を抑える効果が期待できます。

ただし、工場や倉庫でも内部に移動できない設備や在庫が常時ある場合、高所作業車が進入できず施工が困難なケースもあります。
遮熱シート施工を検討する際は、建物の使用状況を踏まえて専門業者に相談することをおすすめします。

スレート屋根が暑くなる原因

なぜこうした対策が必要なのか、も押さえておくと自社に合った方法を選びやすくなります。
ここでは、スレート屋根の工場・倉庫が暑くなる原因を整理します。

● 波形スレート屋根は太陽熱を受けやすい
● 屋根からの輻射熱で体感温度が上がる
● 工場・倉庫は空調が効きにくい構造

波形スレート屋根は太陽熱を受けやすい

工場や倉庫の波形スレート屋根は面積が大きく、夏場は長時間にわたって直射日光を受け続けます。
屋根面の温度が上がりやすい構造なのです。

住宅と比べて屋根面積が大きいぶん、屋根から受ける熱の影響も大きくなります。
屋根で受けた熱が作業空間全体に広がり、室内全体の暑さにつながりやすいのです。


屋根からの輻射熱で体感温度が上がる

室内の暑さは、気温の高さだけが原因ではありません。
屋根や壁など、高温になった面から伝わる熱の影響も無視できません。

先ほど触れた輻射熱が、まさにこれにあたります。
熱くなった屋根から室内側へじわじわと熱が伝わるため、エアコンで空気を冷やしても暑さが和らがないと感じることがあります。
屋根そのものの熱を抑える対策が重要になるのは、こうした理由からです。


工場・倉庫は空調が効きにくい構造

工場や倉庫は、天井が高く空間も広いうえ、出入口の開閉も多い建物です。
冷房効率が下がりやすいのは当然です。
さらに、機械や設備から排熱が出る現場では、より暑くなりやすくなります。

暑さ対策をするなら、屋根からの熱だけでなく、室内にこもった空気の滞留まで含めて考える必要があるのです。

スレート屋根の暑さ対策は室内側の気流改善も重要

スレート屋根の暑さ対策は室内側の気流改善も重要

屋根からの熱を抑えても、室内にこもった熱や空気の滞留が残っていれば、暑さは十分に和らぎません。
ここでは室内の熱気を逃がしたり、空気を動かしたりする対策を紹介します。

● 換気棟で天井付近にこもった熱を逃がす
● クールルーフファンで涼風を取り入れる
● 大型シーリングファンで工場内の空気を循環させる

換気棟で天井付近にこもった熱を逃がす

工場や倉庫では、暖まった空気が上へ上へと移動し、天井付近にたまりやすくなります。
屋根裏にこもった熱や湿気を外へ排出する換気棟があると、天井の熱だまりを解消できます。

熱気や湿気を逃がせば室内の暑さがやわらぐだけでなく、湿気による結露を防いでサビやカビを抑えることにもつながります。


クールルーフファンで涼風を取り入れる

クールルーフファンは、暑い外気を涼しい風に変えてから室内へ送り込む装置です。
夏に屋外で浴びるミストがひんやり感じられるのと同じしくみで、暑い外気をやわらげてから室内に届けます。

換気はしたいけど暑い外気をそのまま入れたくないとき、クールルーフファンがあれば換気しつつ、涼しい風を取り入れられます。


大型シーリングファンで工場内の空気を循環させる

大型シーリングファンは、熱い空気が上部にたまり、作業エリアの空気が滞留している場合に効果的です。
冷えた空気を効率よく循環させることでエアコンの効率を高め、熱中症の予防にもつながります。
ゆっくりとした回転で静音性にも優れているため、作業の妨げになりにくい点も嬉しいポイント。

これらの気流改善対策についてもう少し詳しく知りたい方は、次のページもあわせてご覧ください。
図解付きで分かりやすく説明しています。
気流改善対策

まとめ

スレート屋根の暑さ対策は、大きく「屋根から入る熱を抑える方法」と「室内にこもる熱を逃がす方法」に分けられます。
どの対策が自社に合うかは、建物の状況によって変わります。

とはいえ、屋根の状態や最適な対策を自社だけで見極めるのは難しいもの。
対策を選ぶところからプロに頼れば、結果的に無駄な出費を防げます。

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